2005年7月23日(土)東京都港区の国際大学GLOCOMセミナールームにて、地域サイトの事例をより深く知るための特別フォーラム『発信する地域』を開催いたしました。
当日の会場の様子、参加者の感想などをご紹介します。
※開催時のプログラム、講師紹介は、こちらをご覧ください。
ユニークな企画ができました。
大きさも「心の距離が近い」適切な人数だったと思いますし、インタビュー形式によって、ゲストとインタビューアの人となりがより強調されて、印象に残るものとなったと思います。
どんどんパワーアップさせながら、続けていきたいですね。

円座で互いの顔が見渡せる形式にて開催
とても有意義な半日でした。
いわゆる「地域情報化」と「地域サイト」って違うのですが、北村さんのお話から、その接点を発見できた一日でした。
その発見についてはまだ言葉にできていませんが、おそらく、1年後には北村さんの事例が「地域情報化」に入っているという予感を抱きました。
それはあるいは、地域サイトを継続運営していくにあたってとても重要なポイントであるかもしれません。
地域サイトネットワークを通じて、それがノウハウ化できればいいなあと思っています。

講師の北村貴さん
「北のフードソムリエ」というサイトの背景には2本の線があり、その線の接点に「北のフードソムリエ」の誕生があるという自分なりの仮説でインタビューさせていただきました。
1本は、北村さんの豊富なビジネス・マーケティングのバックボーン。
そしてもう1本は、故郷(十勝・浦幌町)への様々な思いです。
予想どおりの回答もありましたが、そうでなかった回答もあり、インタビューの面白さと難しさを感じました。
特に興味深かったのが事業開始にいたる動機の部分で、郷土愛・地域愛にプラスアルファがあるのではないかと予想していたのですが、ご本人も明確に自覚されていなかった部分があらわになったことでした。
こういうところが、講演では絶対に聞くことのできない点であり、インタビュー形式の面白さでしょう。
インタビュアーという大役で緊張しましたが、北村さんの快活で分かりやすい回答に大いに助けられました。
ありがとうございました。
締めの最中に大きな地震があり、ご参加のみなさんの帰途に支障があることが心配でしたが、大きなトラブルなくお帰りになることができたようで本当に良かったです。

参加者も自己紹介しながら質問・ディスカッション(横須賀商工会議所 工藤氏)
少し現場を離れていて動きが鈍くなっておりましたので、今回のセミナー(現場でやっておられる方のご報告に加え、他で悩み問題点を持っておられる方々を含めたディスカッション)は私にとりまして、大変有意義でした。
長坂さまの、大変素晴らしい聞き役(引き出し役)振りに惚れ惚れとしておりました(地震で机に隠れた可愛らしさも含め)。
北海道は、昨日のお話のように、本当に消費者を見ずに、自分の思いだけで作っている方々が多く、マーケティングが育っていない地域なので、北村さまのような人材、仕組みが根づいてくれることは大変嬉しいです。
私がたぶんこれから係わる北海道の仕事は、IT関係なのですが、これも開発まではやるけれど、そこから先を誰も考えていない、考えようにもしたことが無い人ばかりということのお手伝いとなります。
ところが、私も、調査マンであって、事業化をしたことがなく、おそらくとてもやりきれないと考えているところです。
そういう意味でも、昨日のお話は、大変勉強になりました。
今後とも、よろしくお願い致します。

ディスカッションでのひとコマ(地域情報化研究会メンバー 富沢氏)
国際大学GLOCOM 地域情報化研究会 特別フォーラム「発信する地域」はありがとうございました。
これまで長い間、「地域情報化」について調べてきましたが、実際に「地域を豊にする」のに役立っているケースはあまり見つからず、失敗例ばかり、というのが率直な印象でした。
けれどもインターネットは「革命」と呼べるほど社会のあらゆる面を変えつつあるのは事実で、北村さんの「北のフードソムリエ」も正にその例だと実感できました。
なお、地震には驚かされましたが、私は横浜のため、渋谷までバスに変えただけで、東横線から横浜地下鉄と、問題なく帰宅できました。
それにしても、地震の時にとっさにテーブルの下にもぐり込む対応の出来る長坂さんはさすがですね。感心しました。

(左)地域情報化研究会 丸田氏による総評(右、総合司会)小橋氏
北村さんの話が聞ける機会を設けていただき大変感謝しております。
フォーラムに参加した目的は、なぜ北村さんがネットショプの運営を始めたのか。運営をしてみて何を感じられたか。を主に聞きたいと思ってました。
長坂さんのインタービューの内容が、私が聞きたかったことが殆ど含まれていたので大変参考になりました。
北海道に戻られた切っ掛けの一つに、地元の衰退である事にショックを受けました。
豊かな農産物・海産物があり、衰退とは無縁であると思ってましたが、実際は、人口が減っているなど厳しい状況である事の現実を知りました。北村さんは、地域振興の為に、自分のスキルを活かして、何とかしなければという志が伝わってきました。
東京で売っている北海道産の商品は、不味くて食べられない、地元で食べる物は美味しいのにという、疑問。
一般のネットショップで売っている、北海道産の商品も本当に良いものは少ない。
地元の生産者が、心を込めて生産している良い商品が消費者に知られていない。
生産する事だけに力を注ぎ、販売する事が不得手である生産者の皆さん。
生産者と消費者を結びつける、新しい流通としてネットは素晴らしいツールであること。地元に密着してネットで販売する事の素晴らしさ、と存在する意義を強く感じました。
消費者の意識で、生産者と接して、北村さんが納得した商品しか販売しない。
良い商品であれば何度も生産者を訪問して理解をしてもらい、販売の委託を受ける姿勢は、消費者の立場として大変頼りにショプであり、多くのネットショプが同様であって欲しいとも思います。
生産者に消費者の思いを伝える事の必要性、販売の代行支援を行っていく事により、地域活性化に結び付けていく事が可能であり、またその役目を行う人が必要不可欠である事を強く感じました。
単に地域振興で特産品を作っても、成功する事は難しい現実を、私自身もこれまで経験をしています。都会の商店街が衰退して行く中で、商店が消費者に代わって、本当に良い商品を見つけだし販売する事も可能であり、この様なお店が増えても良いと思うのですが、既に大手流通店がスーパー、コンビニで実践をしており、商店の遅れが残念なところです。
売り上げを伸ばすためには、生産体制の限界があるため増産は難しく、商品数を増やす事による売り上げアップは可能であるが、単純に商品を増やすのは簡単ではないなど、良心的な経営をされている事に強く惹かれました。
地域振興の為にネット販売は大変有効的なツールであり、従来の流通ルートを経由しない事により、色々な制約を受けず生産者の思いが消費者に伝わるなど、改めて、ネットショプの可能性と存在意義を感じました。
消費者に対しての商品知識・情報を生産地と連携して発信する良心的なサイトがあると良いと思います。 (既にあると思いますが)
繰り返しになりますが、生産者と密着している北村さんのネットショプの運営方法に素晴らしさを感じました。
直接、北村さんからお話が聞く事ができ、貴重な時間でした。
チーズも美味しく、これからは、毎月一回位は家族で北海道の味を楽しみたいと思ってます。北村さんありがとうごさいました。

参加者も自己紹介しながら質問・ディスカッション(株式会社サポタント 床氏)
生産者にはモノ作りに専念してもらい、売り手の部分を専門に行うことによって、消費者も信頼できる商品に出会えてハッピー、生産者も自分のモノ作りにとことんこだわれてハッピーという好循環を創り出しておられる北村貴さんは、写真で拝見していた通り、目が大きくてとても魅力的な女性でした。
ちょうど自分が商店街事務局という立場から見た商店街、というか、中小企業も、もっと商売に専念できる環境にあれば、違うんじゃないかなぁ、と思う場面にいくつか当たっていたので、ヒントとなる言葉をたくさん聞くことができました。
マーケティングのプロが行う手法で生産者と一緒に商品開発を行っていく過程をじっくりお聞きすることができましたが、これを自分の地域にもって帰った場合に、地域と地域住民と、地域を支えてる役割の多くを担っている商店主とが、どういう相関関係にあるのかをじっくりと考えてみれば、自分がいま取り組んでいる地域サイトの運営についても、いくらか考えを進めることができるのではないかと思います。
最後に丸田さんが総括をされたときに描かれた図と、「北のフードソムリエさんが担っているような機能を、地域においてパッケージ化できれば、他の地域でも活用できるのかも」とおっしゃった言葉も参考に考えてみたいと思います。
北のフードソムリエで販売しているモッツアレラチーズを使ったカプレーゼを用意し、ご参加のみなさんに召し上がっていただきました。


2005/07/25
